トライ式高等学院で大学受験は叶う?特徴と費用、合格までの流れを解説

トライ式高等学院とはどんな学校なのか

大学受験を考え始めたものの、学校の授業だけでは不安が残る。通信制高校という選択肢も気になる。そんな相談を、高校生や保護者の方から受ける機会が増えました。

トライ式高等学院は名前を知っている人が多い一方で、仕組みまで理解している人は多くありません。この章では、まず学校としての位置づけと学び方の基本を整理します。ここを押さえておくと、ほかの予備校との違いも見えやすくなります。

通信制高校のサポート校という位置づけ

トライ式高等学院は、通信制高校のサポート校にあたる学びの場です。高校卒業資格は、提携する通信制高校で取得します。そのうえで、日々の学習やレポート作成、進路の準備を高等学院が支えるという役割分担になっています。

通信制高校は、自宅などで学習を進めてレポートを提出し、試験を受けて単位を取る仕組みです。卒業には最低74単位が必要とされています。ただ、学習計画を自分で立てて続けるのは、想像以上に大変です。そこでサポート校が、学習面と生活面の両方を支える形になります。

運営しているのは、家庭教師のトライでも知られるトライグループです。全国に120ヶ所以上のキャンパスがあり、東京都、大阪府、埼玉県、愛知県、神奈川県といった都市部に多く集まっています。まずは通える範囲にキャンパスがあるかを確認するのが第一歩です。

大学受験の面で見ると、全日制高校のように時間割が固定されていない点が大きな特徴です。志望校の入試科目に合わせて、英語や数学に多くの時間を割り当てるなど、自分で一日を組み立てやすくなります。学校名の印象より先に、この仕組みを理解しておくことが大切です。

完全マンツーマン指導の仕組み

トライ式高等学院が掲げているのが、完全マンツーマン指導です。教室で大勢が同じ授業を聞く形とは違い、講師と生徒が1対1で向き合います。わからない部分をその場で質問できるので、つまずきを後回しにしにくくなります。

たとえば、数学で二次関数の頂点を求める場面を考えてみます。集団授業では、周りの進度に合わせて先に進んでしまうことがあります。マンツーマンなら、平方完成の手順で止まっていると講師がすぐ気づき、中学で学ぶ展開や因数分解に戻って確認できます。

担任に加えてカウンセラーが付き、学習以外の悩みにも対応する体制があるとされています。不登校を経験した生徒の自己肯定感を育てる支援にも力を入れていて、気持ちが安定しないと勉強が続かない生徒にとって心強い仕組みです。

ただし、1対1の指導は講師との相性が結果に影響しやすい面もあります。体験授業や面談で、講師の説明が自分に合うかを確かめてから決めると安心です。

通学・在宅・オンラインから選べる学び方

学び方は大きく3つのスタイルに分かれていて、状況に応じて切り替えられるとされています。

  • 通学型 キャンパスに週1日から週5日まで通って学ぶ
  • 在宅型 講師やカウンセラーが自宅を訪問する
  • オンライン型 オンラインで学習やレポート作成のサポートを受ける

この3つは、生活リズムや体調に合わせて選ぶものです。たとえば、最初は朝に起きるのが難しいので在宅型から始め、慣れてきたら週2日の通学型に移るといった使い方ができます。受験直前の秋以降は、通学の日数を増やして自習の時間を確保する選び方もあります。

大学受験の準備では、学習の継続性が合否を左右します。毎日続けられる形を選ぶことが、結果的に一番の近道になります。無理のないスタイルから始めて、慣れたら変えていく流れがおすすめです。

トライ式高等学院の大学受験対策の特徴

大学受験に向けて動き出すなら、どのコースを選び、どんな計画で進めるかが重要になります。トライ式高等学院には、基礎から整える普通科と、受験に特化した特進科があります。さらに、学習計画を管理する専任の担当者が付く仕組みもあります。この章では、受験対策としての中身を具体的に見ていきます。自分の現在地と照らし合わせながら読んでみてください。

特進科と普通科の違い

コースは普通科と特進科の2つが中心です。普通科は基礎学力の定着から進路準備までを幅広く支えます。特進科は、受験に特化した個別指導を行うコースです。違いを表にまとめます。

項目普通科特進科
主な目的基礎学力の定着と進路の準備大学受験に特化した学習
授業の内容小中学校の教科書を使った授業にも対応受験科目の個別指導
学習管理担任とカウンセラーが支援専任コンシェルジュが計画を管理
大学進学率(自社調べ)69.8%(全体の数値)91.1%

表の見方を補足します。普通科は、途中で特進科へ変更することもできるとされています。最初は基礎を固め、志望校が決まった段階で特進科に移るという流れも取れます。

進学率の数値は、いずれも同校が紹介しているもので、集計の条件が異なる可能性があります。そのため、数字を単純に比べるのではなく、あくまで目安として受け止めてください。実際の最新情報は、公式サイトで確認することをおすすめします。

専任コンシェルジュによる学習計画の管理

特進科では、専任のコンシェルジュが学習計画を管理するとされています。受験勉強で多くの人がつまずくのは、勉強量よりも「何をいつまでにやるか」が決められない点です。計画を一緒に立ててくれる存在は、その悩みを軽くしてくれます。

たとえば、大学入学共通テストの時期から逆算して計画を組む場合を考えてみます。高校2年生の秋であれば、英語は文法と単語を固め、数学は数学ⅠAの二次関数と場合の数を完成させる。国語は古文単語と助動詞の識別を終える。こうして半年ごとの到達点を決め、月単位、週単位に分けていきます。

計画は立てて終わりではなく、進み具合に応じて見直すことが大切です。想定より英語長文が進まなかった週は、翌週の数学を減らして調整するといった修正を、担当者と一緒に行えるのが強みです。

一人で計画を立てると、得意科目ばかり進めてしまいがちです。第三者の目で配分を見てもらうと、後回しにしていた科目に気づきやすくなります。

苦手科目や基礎からのやり直しに対応

通信制高校やサポート校に通う生徒の中には、中学校や高校1年生の内容に不安を抱えている人も少なくありません。普通科では、小中学校の教科書を使った授業にも対応しているとされています。大学受験を目指す場合でも、基礎の抜けを埋めるところから始められます。

具体的には、英語なら中学で学ぶbe動詞と一般動詞の区別、数学なら正負の数や一次関数が出発点になることがあります。ここがあいまいなまま高校の内容に進むと、共通テストの英語リーディングや数学ⅠAで点が伸びません。遠回りに見えても、土台を固める方が結果的に早く伸びます。

基礎に戻ることを、恥ずかしいと感じる必要はありません。マンツーマンの場合、周りの目を気にせず、自分のペースで戻れる点が大きな利点です。

受験までの残り時間を考えながら、戻る範囲と進む範囲のバランスを決めていくことが重要です。この判断こそ、講師や担当者と一緒に考える価値があります。

合格実績と進学先の目安

予備校選びで気になるのは、やはり実際にどんな大学へ進んでいるかです。トライ式高等学院は、国公立大学から難関私立大学、医学部医学科まで、幅広い合格実績を紹介しています。ただし、数字は見方によって印象が変わります。この章では、公表されている実績を整理したうえで、自分の志望校に置き換えて考えるコツをお伝えします。数字に振り回されず、冷静に判断するための材料にしてください。

2026年度の大学合格実績

同校が紹介している2026年度の大学合格者数は、3,212名です。内訳を表にまとめます。

区分合格者数
大学合格者数(全体)3,212名
国公立大学139名
難関私立大学270名
医学部医学科8名

表の補足です。全体の合格者数が最も多く、国公立と難関私立はその一部にあたります。つまり、合格者の多くは、このほかの私立大学などへ進んでいることになります。

国公立大学の139名という数字は、共通テストと二次試験の両方に向き合った生徒が含まれると考えられます。一方で、難関私立の270名は、英語、国語、選択科目などに絞った対策で合格を目指す生徒が中心です。自分の志望がどの区分に近いかを見ておくと、学習の計画を立てやすくなります。

この数字は年度ごとに変わります。最新の人数は、必ず公式サイトで確認してください。

東京大学や早稲田大学などの進学例

合格実績として、東京大学、京都大学、早稲田大学、慶應義塾大学などの大学名が紹介されています。通信制のサポート校から難関大学を目指せることを示す例です。

ここで押さえたいのは、入試方式の違いです。大学入試には、大きく分けて一般選抜、学校推薦型選抜、総合型選抜の3つがあります。難関大学でも、総合型選抜で自分の活動や探究を評価してもらう道があります。通信制高校の生徒は、時間に余裕を持ちやすいので、探究活動や課外活動に取り組みやすい面があります。

たとえば、早稲田大学や慶應義塾大学を一般選抜で目指す場合は、英語、国語、社会などの科目を深く学ぶ必要があります。日本史なら近現代史、世界史なら近代ヨーロッパなど、配点の高い範囲を重点的に進める戦略が有効です。

どの方式を選ぶかで、高校3年間の過ごし方が変わります。早い段階で志望校の募集要項を見て、入試方式を絞り込んでおくと無駄がありません。

数字を見るときの注意点

合格実績や進学率を見る際には、いくつか気をつけたい点があります。

  • 自社調べの数値であること
  • 集計の対象や条件が学校ごとに異なること
  • 合格者数が延べ人数か、実際の人数かが読み取りにくいこと
  • 年度によって数字が変わること

箇条書きの補足です。たとえば、1人の生徒が複数の大学に合格した場合、延べ人数だと数が大きく見えます。大学進学率も、分母を誰にするかで数字が変わります。同校の案内でも、69.8%という進学率は比較対象の条件付きの数値として紹介されています。

数字そのものより、自分と近い状況の生徒がどう進んでいるかに注目すると判断しやすくなります。説明会や面談で、「高校1年生の秋から入った生徒は、どの大学に進んだか」といった具体的な質問をしてみてください。数字の裏にある実態が見えてきます。

費用と入学の流れ、予備校選びの考え方

進路を考えるうえで、費用と入学までの手順は避けて通れません。トライ式高等学院の費用は、コースや通学日数によって変わるため、一律に示すことが難しい仕組みです。この章では、公表されている情報と一般的な相場を整理します。そのうえで、河合塾や東進ハイスクールなど、ほかの選択肢と比べるときの視点もまとめます。自分に合う場所を見極める手がかりにしてください。

入学金と授業料の考え方

入学金は88,000円(税込)と紹介されています。一方、授業料は公開されておらず、コースや登校頻度、履修する単位数によって変わります。正確な金額は、公式サイトの見積もりシミュレーションで確認する必要があります。

参考として、通信制高校の授業料は、一般的に公立校で1単位あたり336円から700円、私立校で6,000円から12,000円程度が相場とされています。卒業には最低74単位が必要なので、単位数が増えるほど費用に影響します。

ここで気をつけたいのは、登校日数が多い場合に、補習授業料や特別講座の費用が別途かかることがある点です。受験対策を手厚くしたいほど、追加の費用が出やすくなります。

費用を比べる際は、入学金と授業料だけでなく、年間の合計額で見るのが基本です。見積もりを取るときは、受験直前期に増やしたい講座の費用まで含めて、あらかじめ質問しておくと安心です。

入試の種類と入学までのステップ

入学の方法には、一般入試、推薦入試、転編入学があり、いずれも面接が行われます。一般入試と転編入学では、作文も必要です。難しい学力試験を想定している人もいますが、現在の状況や今後の目標を聞く場として、面接が設けられています。

一般的な流れは、次のようになります。

  • 資料請求や説明会で情報を集める
  • 面談や体験で、学び方や講師との相性を確かめる
  • 見積もりシミュレーションで費用を確認する
  • 入試を受けて入学を決める
  • 履修計画を立てて学習を始める

箇条書きの補足です。細かい時期や必要書類は、キャンパスによって異なることがあります。とくに転編入学は、前の学校での取得単位が関わるため、早めの確認が欠かせません。

高校1年生から入るのか、高校2年生の途中で転入するのかで、受験までの残り期間は大きく変わります。学年が上がるほど選べる時間が減るので、迷っているなら早めに相談することをおすすめします。

ほかの予備校や塾と比べるときの視点

予備校選びで大切なのは、評判より自分の学習タイプとの相性です。代表的な形式を表で整理します。

タイプ例向いている人
集団授業型河合塾、駿台予備学校など周りの生徒と刺激し合いたい人
映像授業型東進ハイスクールなど自分のペースで進めたい人
マンツーマン型トライ式高等学院基礎から丁寧に進めたい人、生活リズムを整えたい人

表の補足です。ここに挙げた分類はあくまで一般的な傾向で、校舎やコースによって内容は異なります。

トライ式高等学院は、高校の籍と受験対策を一つの場所で整えられる点が特徴です。通信制高校に在籍している人、不登校を経験して学校のリズムに戻りにくい人、基礎の抜けが気になる人にとっては、有力な選択肢になります。

一方で、すでに全日制高校に通い、集団の授業で刺激を受けたい人には、ほかの形式が合う場合もあります。気になる候補は2、3か所に絞り、体験授業を受けてから決めると納得しやすくなります。